7日間の英国ブックカバーチャレンジ
【7日間ブックカバーチャレンジ】
読書家の友人からFacebookでのバトンがまわってきたブックチャレンジ。どんなジャンルの本が好きなのか、自分でも再確認できた楽しい7日間でした。せっかくなので、ここにも載せておきます。
📚好きな本を投稿する1日目📚
英国オタクな私からの1冊めは、
吉田健一氏のエッセイ「英語と英国と英国人」。
とにかく大好きで、彼の本を何冊も持っています。
知人から、「でもイギリスって、食事が不味いでしょう?」って言われ続け何十年。
りんぼう先生こと林望氏の「イギリスはおいしい」以前にも昭和30年代に吉田茂首相の長男で文芸評論家の健一氏が、その答えを書いてくれてます。そう!そういうことなのよと、膝を打ちながら読めます。
◼︎7日間ブックカバーチャレンジとは
「読書文化の普及に貢献するためのチャレンジです。参加方法は、好きな本を1日1冊、7日間投稿するというもの。できれば、毎日1人のFB友達にチケットを贈りチャレンジに参加してもらいます。」
【7日間ブックカバーチャレンジ】
📚好きな本を投稿する2日目📚
英国オタクな私からの2冊めは、
安藤聡先生の「英国庭園を読む 庭をめぐる文学と文化史」。
ガーデニングは、英国人(特にシニア)の代表的な趣味。一般人でも庭自慢は、オープンガーデンとして裏庭を公開しますし、エリザベス女王が総裁をなさる王立園芸協会では、5月の風物詩として、チェルシーフラワーショー(今年は残念ながら中止)があります。チャールズ皇太子も、コッツウォルズで、それは素晴らしいハイグローブのロイヤルガーデンを一般に公開なさってます。
今ではナチュラルガーデンなイメージの英国の庭園も、時代で形式の変遷があります。英国中に散らばる中世から現代までの文化人の庭、教会の庭、王侯貴族の庭など多種多様な庭園を訪れ、自分の好きな庭園ランキングをつくるのも、一興です。
【7日間ブックカバーチャレンジ】
📚好きな本を投稿する3日目📚
英国オタクな私からの3冊めは、
サラ・ローズ女史の「紅茶スパイ」。
英国といえば紅茶文化。
自宅やオフィスで、マグで飲む気楽なお茶から、美しい銀のティーセットでの優雅なアフタヌーンティーまで楽しめますが、その裏に、19世紀に英国に世界中から植物を集めたプラントハンターのスコットランド人ロバート・フォーチュンの活躍がありました。
彼の採集、栽培がなくば、“紅茶界のシャンパン"とも言われる、ダージリンティーがこんなに普及しなかったでしょう。フォーチュン氏に想いを馳せながら、お茶の時間もいいですね。
【7日間ブックカバーチャレンジ】
📚好きな本を投稿する4日目📚
英国オタクな私からの4冊めは、
ヒラリー・マンテル女史の「ウルフ・ホール」。
英国はダークエイジの中世も実に面白い!
タイムマシーンがあったら、肖像画でしか見たことのない、彼ら彼女たちに会ってみたい。
あの威圧感たっぷりなヘンリー8世時代に
謎の多い戦略家、トマス・クロムウェルを主人公にしたブッカー賞受賞作品。
日本ではちょうど戦国時代。日本の武将なら誰に近いだろう。
舞台にもなりましたが、演出での火の使い方が、すごく洒落ていて、さすがウエストエンド!と感心しました。
BBCテレビドラマにもなっていて、スマホでも見られます。
📚好きな本を投稿する5日目📚
英国オタクな私からの5冊めは、
ジェフリー・アーチャー氏の「遥かなる未踏峰」。
英国は海洋探検のジェームス・クック、南極探検のスコット大佐など幾多の探検家を輩出してきましたが、空に突き刺さるようなエベレスト初登頂を1920年代に目指したのは、読書家でもあるジョージ・リー・マロリー。有名な"Because It's there"は彼の言葉です。
人気作家が、効果的にマロリーから愛妻への手紙を文中に挟みながら、当時のエベレスト登攀へ誘ってくれる。しかしハリスツイードでの登山服は驚異的。最期にマロリーが写真を頂上に置いてきたんだと信じたい❗️一緒に登っていくような臨場感で、ぐいぐい引き込まれて、読み終えたとき、これまで感じたことのない、深い脱力感がありました。
余談ですが、アーチャー氏は、映画「ブリジットジョーンズの日記」にカメオ出演しています。
【7日間ブックカバーチャレンジ】
📚好きな本を投稿する6日目📚
英国オタクな私からの6冊めは、
イザベラ・ビートン女史編纂の「Beeton's Book of Household Management」「Mrs Beeton's Everyday Cookery」
英国の古い本は装丁も美しいので今回ビクトリア時代の家政書のご紹介。
1861年から68年だけでも200万部!を売り上げ、英国人なら誰でも知っている本で、今も書店の棚に並んでいます。自身が新婚時代に直面した家の切り盛りに関する戸惑いから、当時のミドルクラスの主婦がバトラーやメイドの扱い、調理器具、食材、レシピ、パーティ、家庭医学など家政一般をまとめた本。特にレシピはユニークなものがあり、ページを繰る楽しさがあります。しかしこれだけ社会に影響を与えたにもかかわらず、65年にビートン夫人は28歳で産後の肥立ちが悪く、呆気なく亡くなってしまいます。
初めてこの本を知ったのは確か、りんぼう先生の本から。その後アンティークショップで、この本を見つけると、ついつい手がでて、気がつけば、わが家にこのようにバージョン違いで6冊。まだまだ増えそうです。
【7日間ブックカバーチャレンジ】
📚好きな本を投稿する最終日📚
英国オタクな私からの7冊めは、
ボズウェルの「サミュエル・ヂョンスン伝」
スコットランド人弁護士の23歳のジェームス・ボズウェルは、54歳のジョンソン博士に会い、意気投合、旅にも同行し、伝記文学の金字塔となる博士の言動を刊行した。
18世期、英語辞典を編纂したジョンソン博士は、生粋の"イングランド人"。「もしロンドンに飽きたなら、人生に飽きたということだ。ロンドンには人生が持てるすべてがある。」という言葉で有名です。
また、ジョンソン博士が英語辞典で「オーツ麦」を、「イングランドでは馬の飼料だか、スコットランドでは人が主食とする」と説明。ボズウェルは「故にイングランドでは馬が優秀にして、スコットランドでは人が優秀である」と切り返します。このウィットが英国人❣️だから英国オタクはやめられません。
「全ての知的な進歩は余暇から生まれる」とも博士は言います。世界中のステイホームな日々は、そんなチャンスかもしれません。
最後までお読みいただきました皆さま、本当にありがとうございました
#英国
#7日間ブックカバーチャレンジ