2020年、「費用と仕事の調整さえつけば、英国にはいつでも行ける」そんな考えは砕け散った。日本中の人と同じく、ほぼ自宅で過ごしていた。当たりまえにあると思っていた「行動の自由」が奪われたとき、自分にとって必要なものが見えてくる。
先の見えない世の中でも、TVを消して自分のお気に入りのものに囲まれていると、不思議と心は落ち着き、リラックスできる。
・古本屋で「サミュエル・ピープスの日記」をそろえる。
・英国文化関連のウェビナーに参加。
・オンラインで英国ヘイ・オン・ワイのブックフェアに参加。
・ビンテージショップで60~70年代の気になる雑貨を購入。
・コロナ禍が収まったら気分も新たにこれを持って旅立とうと、新しいトランクを購入。
・リモートワークの自宅のデスク周りを英国ものにしようと、ランプやいす、古いウィスキーボックスを調達。
・県またぎが多少緩和された夏、日本にある英国がらみの事象にアンテナを張る。
・英国ナショナルギャラリーやポートレートギャラリーから来た展覧会に足を運ぶ。
・エリザベス女王の国民向けスピーチをBBC WORLDでライブで聞く。
・英国料理・菓子のレシピで、いつか作ろうと思っていたプディング類を作ってみる。
・NETFLIXでThe CROWNを一気見する。
・英国からカレンダー・手帳を取り寄せる。
BBCで放送される英国の感染状況をみていると、これまで英国各地で出会った人たち。例えば、イズリントン近くの背中の曲がったシルバーショップのおじさん、ポートベローの奥まった古本屋の赤ら顔の太ったおじさん、グリニッジのアンティークプリントのおじさん、アンティークマーケットでティーキャディを売っていた
おばあさん、サンドリンガムなどノーフォークで運転してくれたラグビーファンの運転手のおじさん、皆さんどうしているだろう。新型コロナに罹患せずに、元気でいてくれることを願うばかり。
しかし、振り返ってこんなに本を読んだ1年も、最近なかったなぁ。2020年、怪我の功名かもしれない。