ぽんどさんの飽きない英国

いよいよ60.英国行ったり来たり

ラグビーワールドカップ 英国4チームのプール戦①

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横浜駅

 昭和33年狩野川台風以上の、最大級台風が関東に直撃するという10月12日。予定されていた、ワールドカッププール戦で一番楽しみにしていた、イングランド対フランス戦が中止になった。代替案として、横浜スタジアムから、大分に変更する案も考えられていたらしいが、ボランティアの安全や、チームの移動、宿泊等も難しく中止決定。

 開幕からブログそっちのけで、土日はチームのジャージを着て横浜、飛田給スタジアム、HUBに、自宅観戦に熱い日々。中止で時間ができたので、今日は写真をアップ。

 スタジアム観戦最初は、9月22日。新横浜駅は各国から来た期待一杯のサポータでいっぱい。日本でこんなに外国人を一度に見たのは初めて。

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横浜スタジアムの歴代優勝国パネル

 16:45キックオフのスコットランドアイルランド横浜国際総合競技場。手荷物検査に時間がかかるので90分前に到着すべしという注意書きを見て、2時間前に姪と到着。今年は蒸し暑く30度近い。

 紙の応援扇(I love Rugby )が配布されていたので、これで応援準備万端!

パネルの真ん中はラグビーの母国イングランドが輝く。最近はニュージーランドのリッチー・マコウの雄姿。

 

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プールA スコットランドアイルランド

 スコットランドは、スクラムハーフのグレイグ・レイドローのキックのシーン。今回でレイドローをワールドカップでみられるのも最後かもしれない。

 

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こちらは、プールC イングランドと宿敵フランス

 今回イングランドは、エディー・ジョーンズが率いての来日。前回のワールドカップで、まさか?まさか?のプール戦敗退のイングランドは、4年前、日本が南アフリカを破る大波乱引き起こしたエディをコーチを迎えて、これまで勢いを上げて日本にやってきた。

 

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アイルランド選手紹介

 余裕をもってスタジアムについても、ウォーミングアップをみたり、ラグビーのルール紹介DVDをみたり、だんだん埋まっていく世界中の熱狂的サポーターを見たりと飽きることがない。それにしても緑色のアイルランドサポーターの多いこと。きっと世界中のアイルランド系の外国人が応援に来日したにちがいない。

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アイルランド国旗

 球場を試合の間に一周したアイルランド国旗。現在、10月30日EU脱退予定のブレクジットで、アイルランド北アイルランドもどうなるか。ラグビーワールドカップでは、北もアイルランド共和国も統一チームでいい。ブレクジットで4地域がバラバラにならないといいけれど。

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エリス杯と両チーム入場

 ナショナルアンサム(国歌)斉唱。スコットランドは、「Flower of Scotland」、アイルランドは、「Ireland’sCall」。アイルランドスコットランドも、イングランドとの闘いの歴史があるので、それぞれの方向から見る歌詞が興味深い。

 例えば、スコットランドの歌詞の後半はスコットランドの英雄、ロバート・ブルースがイングランドを蹴散らしたバノック・バーンの戦いについて誇らしげに歌う。それぞれがそれぞれの地域にプライドを持っている。

 イングランドのアンサム「God save the Queen」も6番の歌詞になると、”スコットランドの反乱を打ち破らん””とでてくる。まさに、中世からの戦いの歴史がアンサムでも読み取れる。

 横浜国際総合競技場は、途中テレビにもしっかり映るほどの強い雨降りだったが、2階席からは、屋根もあり心地よい微風。強いライトに映る雨粒が、ミストのように美しく映っていた。

違うって面白い!

www.britishcouncil.jp

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4地域の英語レジュメ

 グループ制の英語講座は苦手だ。だからいつも個人で英会話に通っている。その私が、講座内容にひかれて、嫌いなグループ制の講座を受講した。週1回3時間×2週の計6時間だけのブリティッシュカウンシルのRegional British Englishのコース。

 英国あちこち旅をしていると、リスニングが本当に難しい。各地域の特徴がわかれば、もう少しわかるようになるかもしれない。また、映画やテレビで、英国俳優がその役柄でどこまで訛りをうまく役に生かしているかがわかるようになりたいと思って、重い腰を上げた。

 イングランドスコットランドウェールズ北アイルランドの出身の先生がそれぞれの地域の簡単な文化の紹介、アクセント、固有の単語やいいまわしなどを紹介してくれる。

 1週目は、ウェールズと、スコットランド。いきなりかなり難しい地域から始まった。全く違う、ケルティックランゲージや、スコッツ、ゲーリック。

 以前、北ウェールズ、タクシーの運転手さんの話すケルティックが地名以外、全く耳に入ってこなかった。それもそのはず。

 ウェールズではLushはGood やwonderfulの意味。ということは街で見かけるせっけんのお店はウェールズがはじまりかな?

 イントネーションが平坦だったり、しり上がりだったり、イーがアイになったり。

 2週目はイングランド北アイルランド

 イングランドも実にさまざま。ヨークシャー地域のYorkshire,リバプールあたりの Scouse,サウスウェストイングランドのWest Country,バーミンガムのBrummie,イーストアングリアのEast Anglian,BBC英語、クィーンズイングリッシュなどのRP、East LondonのCockney/Estuary,ニューキャッスルのGeordie,マンチェスターのMancunian。

 Hが落ちたり、thがfのようになる北部。今の若者は北部でなくてもthをFのように発音する人が多く、大人に怒られるらしい。

 一方で、aを伸ばし発音し、rを強く発音する南部。また、Hを強く発音するのはアッパークラスでみられるらしく、マイフェアレディのイライザのアスコット競馬の場面での上流階級の「Hello」の発音がその例。ローカルな発音では、短く発音するgo toの「to」。女王陛下は、go to school の「to」を長く発音なさる。

 北アイルランドでは、寒いこともあり、日本の東北弁のように口をすぼめたまま発音するとのこと。また、rが入り、北アメリカ英語の発音によく似ている。tはdの音が入り、疑問文でなくてもすべて語尾を上げるのも特徴。

 2週とも夜22時までの3時間のレッスンなのに、学習という感じがしないので、全く疲れ知らず。まるで映画を見ているような時間で、楽しくて楽しくて、あっという間だった。

 Dead on! (しり上がりに発音して 北アイルランドでThat's perfect! の意味)

 Hwyl fawr!(ウェールズでGood byeの意味)

 

 

英国の味 林檎

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長野小布施町のブラムリーアップル

 灯台下暗し、実は日本で30年も前から、英国ノッティンガム発祥のクッキング・アップルのブラムリーの栽培が始まっていた。長野小布施町から発送してもらえることを知り、待つこと約1か月。今週グリーンが美しい、ブラムリーアップルが我が家に到着。

 同日、「小布施ブラムリーを楽しむ会」(東京ステーションホテルにて)でブラムリー尽くしのランチを堪能。〆の爽やかな香りのブラムリーティーまで大満足。

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どれも甲乙つけがたい美味しさのブラムリーコース

 

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ブラムリーを3日乾燥させて作るティー

 ”An apple a day keeps the doctor away"とは、ウェールズのことざわから来ているらしい。英国に行ったときは、いつもホテルの近くのウェイトローズや、セインズベリーでいつも朝食用にアップルジュースや、林檎を買う。夕方に行くと、結構人気の種類の林檎は売り切れていることも多いが、英国は林檎の種類が多く、日本のように大きくなく、小さくてちょうどいい。観光に忙しい時は、昼食がわりに公園のベンチでかじるのにも、もってこいだ。このりんごはロイヤルガラだったかもしれない。

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 英国で林檎といえば、アイザック・ニュートン万有引力を発見したというニュートンのカレッジ、ケンブリッジトリニティカレッジ前のりんごの木。春は林檎の白い花が芝に映え、とてもきれいだ。

 またケンブリッジからのどかな田舎道を歩いていける、グランチェスターには、ケンブリッジ大ゆかりの美しい詩人ルパート・ブルックの小さな記念館が隣接する、花咲く林檎の木々の下、オーチャード・ティーガーデンでのお茶も思い出す。

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ケンブリッジ ニュートンの林檎の木

 この春、夜になり急に冷えてきたエジンバラのホテルで、ディナーの締めくくりに、とても繊細でおいしいデザートに巡り合った。注文をとるスタッフも「これは私も一番好きなデザートですよ」とほほ笑んでいた。それはピンクレディー(こちらはもともと、オーストラリア原産のよう)という林檎を、非常に薄く芸術的に剥き、渦巻状に詰めローストしたものだった。フォークで持ち上げると、恥じらうような薄いピンク色の皮の数ミリ下、白い林檎の実の部分が顔を出すのである。

 

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左上が渦巻状に削られているピンクレディー。実に美しい。

 

Brig a Dee でダイアナ元妃を偲ぶ

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1981年 Brig a Dee 付近

 1997年8月31日 ダイアナ妃の自動車事故の第一報、訃報が世界中で報じられ、どれだけの人達が大きな喪失感を感じたことだろう。

 テレビに映し出される、ダイアナ妃のオフホワイトのウェディングドレスと美しい長いトレーンでのセントポール寺院での華燭の典に、「現代のおとぎ話」をみた。それからご存じの通りの紆余曲折の後、36歳で永遠に帰らぬ人となった。

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1775年建造 Invercauld Bridge

私は、今年の春、バルモラル城の近くBrig a Deeを訪れた。ディー川沿いのとても古い橋。ドライバーのブライアンさんが、ここが新婚時代のチャールズ皇太子とダイアナ妃の写真でも有名な橋だと教えてくれた。

そして、木立の中の緩い坂を上がったところにあるのが、当時バルモラル城で夏季休暇中のエリザベス女王やウィリアム王子、ハリー王子らロイヤルファミリーが祈りのささげたCrathieにある古い教会。ヴィクトリア女王以来、バルモラルに滞在中、王室の方が通われる教会だそうだ。

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教会内部のヴィクトリア女王胸像

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     14世紀までさかのぼる由緒ある教会

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脇のドア


 脇のドアから当時ロイヤルファミリーの方がお入りになって、ダイアナ元妃の冥福をここで祈られたらしい。

 当時ロンドンでは、正式なコメントも出ず、なかなか戻っていらっしゃらないエリザベス女王に、世論が騒然となっていたのは、映画「Queen」でも知るとこである。

がしかし、実際この教会に足を踏み入れて、その当時、失意のどん底であろう幼い二人の王子を、支えた女王のお気持ちが如何ばかりかと、ほんの少しではあるが、実感することができた。

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  日本には1986年から3回来日。日の丸をイメージなさった、白に大きな赤い丸のドレス姿が印象に残る。1990年、現上皇即位の礼にはチャールズ皇太子とご出席なさったダイアナ妃。

時代は流れ、今秋の天皇陛下即位の礼は、エリザベス女王のご名代でチャールズ皇太子が列席の予定。

日本では、ダイアナ元妃もファンだったエルトン・ジョン氏の半生の映画「ロケットマン」が公開されたところだが、彼は、ダイアナ元妃の訃報にあたり、Candle in the Wind をトリビュートソングとした。(下記You tubeでは、エルトンの歌でダイアナ元妃の在りし日を回想できる)

 世界中、ひときわ暑かった今年の夏。また命日が巡ってきた。ブレア元首相のスピーチの名文句、”心のプリンセス”ダイアナ元妃のご冥福をお祈りする。

 

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サザエさんに登場する英国

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文庫版サザエさん⑪(昭和27年~28年) 朝日新聞社より

 桜新町長谷川町子美術館で今日まで開催の「アニメサザエさん展」を童心に戻って、見てきた。

 1946年(昭和21年)で夕刊フクニチで連載開始になった漫画「サザエさん」。1974年(昭和49年)に朝日新聞での「サザエさん」連載が休載になるまで、どのように筆者が英国の話題を取りあげていたか気になり、大事に保管していた文庫版サザエさんを久しぶりに書棚の奥から引っ張り出し、ページをめくってみた。

 女性進出の時代到来ということでエリザベス2世のご即位決定や、1953年(昭和28年)現上皇様が皇太子時代に女王の戴冠式出席帰朝、英国推理小説として、シャーロック・ホームズアガサ・クリスティーが登場。「アガサ・クリスチー」と表記しているところがいかにも昭和32年という時代を感じさせる。

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文庫版サザエさん⑫(昭和28年~29年)朝日新聞社

 

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文庫版サザエさん⑲(昭和32年~33年)朝日新聞社

 昭和30年台、「奥様は英国趣味?」や「1957年の英国のトップモードの流行色」というセリフが登場し、1956年(昭和31年度)の経済白書にでてきた”もはや戦後ではない”というフレーズ通り、余裕がでてきた日本の様子も見受けられる。

 そして連載終盤1980年( 昭和55年)近くになると、世界で話題になったネス湖ネッシーも登場。

 長谷川町子氏は海外旅行もでていたようなので、英国をどうとらえていたか、彼女がどう漫画で表現しただろうかと、もっと読みたかった

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文庫版サザエさん㊹(昭和55年頃)朝日新聞社

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長谷川町子美術館「アニメサザエさん展 サザエさん家のおいしい食卓」2019年7月13日~8月25日


 

イングリッシュガーデンに目覚めた頃

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 日本に、左右対称の整形されたフランス式庭園ではなく、自然な雰囲気の英国式庭園が大々的に紹介され始めた初期の頃、1990年に蓼科のバラクラ イングリッシュガーデンがオープン。

 ご多分にもれず、私も何度も通い、

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イングリッシュガーデンに目覚め、オールドローズを試行錯誤しながら育て、日本では飽き足らず、英国中のガーデンを訪ねるようになった。

 この夏、20年ぶりぐらいに再訪。新しかった鉢、木道、レンガなどもいい感じに苔ががむし、いい感じに時代の傷がついていた。

お盆休み明け、ダリアが美しい、雨上がりの静かなガーデンには、かわいい毛虫が小道を横切り、蝶が蜜をあつめ、蜻蛉が止まっていた。

"ラグビーワールドカップ”がやってくる

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 今日でちょうど、ラグビーワールドカップ開催まで1か月。すでに9割のチケットが販売済みという。ロンドンでもワールドカップ中継しますというパブの看板を、テレビのニュースで目にした。

 エリス杯をかけて、日本各地で、世界の強豪の真剣試合がみられると思うと、今から昂奮が高まる。

 歴史をさかのぼること1823年、ラグビー校のエリス少年がフットボール中に、ボールを持って走りだしたことが始まりという伝説もあるこのスポーツは、世界中を熱狂させるスポーツとなった。

 ラグビーに詳しくはないが、ボールを前に投げない、前に落としてはいけない、ボールをすぐ離さないといけないという英国らしいルールに好感がもてる。これから1か月十二分に試合を楽しめるようにルールをチェックしよう。

 オリンピックのチケットは外れたが、どうしても見たかった英国3チームのチケットが運よく当選できた。ただ一つ心残りは、ウェールズ戦だけがテレビ観戦であるということだ。

 そして、前回のワールドカップで日本を率いてくれた、エディー・ジョーンズ氏がイングランドチームを率いてやってくる。日本もエディーにさらに成長したところを見せてほしい。できれば、プールAの日本とプールCのイングランド。勝ち上がらないと直接当たれない。是非、イングランド対日本戦を見たい。